土木学会土木計画学研究 土木計画学ワンデーセミナー No. 74

「交通関連ビッグデータは土木計画の研究と実務に何をもたらすか?」

(総勢195名のご参加があり,盛況のうちに終了しました.ありがとうございました.)

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講演スライドの引用・転用などをなさる際には,必ず,各発表者に事前にご連絡頂き,許可を得て頂くようお願い申し上げます.

■開催趣旨:
   交通に関わるデータの収集技術は,近年,質・量共に飛躍的に高度化・深度化したが,得られたビッグデータの利活用方法や,計画体系への適切な導入方法についての議論は十分ではない.これらのデータの特性と限界に関する理解を深めた上で,既存調査に対する代替可能性や,新たな政策課題分析への適用可能性を明らかにすることが喫緊の課題である.
   本セミナーでは,このような問題意識で発足した2年間の本小委員会での議論や成果を報告すると共に,交通関連ビッグデータを研究している研究者や実務で取り扱っている方々をお招きして,関連する最新の知見の紹介や,交通関連ビッグデータの今後の展望について,研究者・実務者双方の視点から検討する.

■主催:公益社団法人 土木学会土木計画学研究委員会交通関連ビッグデータの社会への実装研究小委員会

■共催:一般社団法人 交通工学研究会

■日時2015年3月9日(月曜日) 9:30〜18:00

■会場東京工業大学 大岡山キャンパス 蔵前工業会館内 「くらまえホール

   〒152-0033 東京都目黒区大岡山2丁目12-1(東急目黒線・大井町線大岡山駅徒歩1分)

■定員250名

■参加費無料(土木学会員・非会員問わず)

■申し込み方法:土木学会 行事申し込みWEB よりお申し込み下さい(行事コード:40402).


プログラム


  • 9:30-9:35       趣旨説明    藤原章正(広島大学・小委員会委員長)

Fujiwara


セッション1:交通関連ビッグデータを用いた交通調査の展開


  • 9:35-10:05            今井龍一(国土交通省国土技術政策総合研究所)・橋本浩良(同左)
    「つくば市における交通関連ビッグデータの収集・活用の取り組み」(スライド
       低炭素社会づくりの実現のためには,人や車の動きを継続的に把握し,改善策を検討していくことが重要である.本発表では,つくば市と国土技術政策総合研究所が協働して実施している,スマートフォンアプリを利用した交通行動調査(つくログ)の概要を中心とする,つくばモビリティ・交通研究会の取り組みについて概説する.

Imai-Hashimoto
 

  • 10:05-10:35          室井寿明(運輸政策研究機構)
    「モバイル空間統計による都市間交通分析の可能性」(スライド
       モバイル空間統計は,個人所有のモバイル(携帯,スマホ)と基地局との1時間毎の自動交信時に得られる莫大な位置情報に基づく新たな人口統計である.本発表では,インフラ整備・交通サービス向上,観光交通,国土のグランドデザイン2050への本ビッグデータの活用など,時間毎,季節毎等のダイナミックで新しい都市間交通分析の可能性を検討する.

Muroi
 

  • 10:35-11:05          関本義秀(東京大学)
    「開発途上国の交通ビッグデータ:ダッカ都市圏を例に」(スライド
       開発途上国では,財政的な事情から交通量の把握等のために道路上にCCTVカメラやトラフィックカウンター等を設置できるケースはそれほど多くない.本発表では,開発途上国でも重要なライフラインの一つとして優先的に設置されるケースが多い携帯電話基地局データを活用して,ダッカ都市圏の人々の流動状況の推定を行った事例を紹介する.

Sekimoto
 

  • 11:05-11:35          北澤俊彦(阪神高速道路株式会社)
    「都市高速道路の交通管制ビッグデータの活用事例と今後の展望」(スライド
       阪神高速道路株式会社では,大阪万博開催の前年の1969年から交通管制システムを導入し,最新の技術を導入しつつ改良・改善を行ってきた.現在の阪神高速道路の延長は250kmを越え,車両検知器等からの膨大なデータをリアルタイム処理して,お客様への情報提供等に活用しているところである.それらのビッグデータ活用の現状と課題,将来への展望について発表する.

Kitazawa
 

  • 11:35-12:05          中島良樹(アイテック阪急阪神株式会社)
    「ICカードデータによる都市鉄道利用者の行動分析」(関連論文
       ICデータに記録された利用者の乗車した列車を推定する方法を概説する.ICデータでは,利用者が入出場した駅とその時刻は記録されているが,実際に利用した列車は記録されていない.列車を推定可能になることで,利用者毎の利用列車の選択の変動を捉えることが可能になり,利用者の個人毎の変動を加味した鉄道のサービスレベルの評価につながることが期待できる. 

Nakajima
 

[12:05-13:15 昼休み]
 

招待講演

  • 13:15-14:00          森地茂(政策研究大学院大学)
    「我が国の都市内/都市間交通調査の歴史と交通関連ビッグデータへの期待」(スライド
       本発表では,大都市交通センサス調査,幹線旅客純流動調査,パーソン・トリップ調査,航空旅客動態調査,物資流動調査等をはじめとする,我が国の主要な交通調査の経緯やそれらの調査の意義を概説する.その上で,財源制約がますます厳しくなると共に少子化・高齢化が進む我が国において,新たな交通ビッグデータを用いた交通調査にどのような役割が期待されるのかについての展望を述べる.

Morichi
 

セッション2:交通関連ビッグデータを用いた分析方法論の展開

  • 14:00-14:30          円山琢也(熊本大学)
    「熊本PT調査と連携したスマホPP調査のデータ分析」(スライド
    [講演中でご紹介のあった交通調査の国際会議は,こちら
       2012-2013年に熊本で実施したスマホ・アプリ配布型PP調査について,機械学習手法を利用したデータ分析,調査参加選択行動分析などを紹介し,スマホ型調査の今後のPT調査への応用可能性等を議論したい.

Maruyama
 

  • 14:30-15:00          山本俊行(名古屋大学)
    「滞在人口統計によるイベント周辺人口の詳細予測」(スライド
       イベント開催等の突発的な交通需要による過度な歩行者混雑は群集雪崩等の危険をはらむ.このような危険を回避するためには人々の流動を把握する必要がある.本発表では,携帯電話利用者の位置データを用いた250m四方単位の流動人口予測モデルについて概説する.

Yamamoto
 

  • 15:00-15:30          福田大輔(東京工業大学)・葛乾(同左)
    「交通ビッグデータと既存交通調査の融合的活用:滞在人口統計によるOD表の更新」(スライド
       携帯電話基地局やGPS情報に基づく在圏人口データは,個人情報保護の観点等から,予めメッシュ単位で集計された形で提供される“粗 (Coarse-grained)” ビッグデータである.本発表では,パーソントリップ調査等による過去時点のOD表に粗ビッグデータを融合することで当該年次の現況OD表を推計する方法を解説し,基礎的な計算事例を紹介する. 

Fukuda


[15:30-15:45 休憩]

  • 15:45-16:15          佐々木邦明(山梨大学)・布施孝志(東京大学)
    「データ同化アプローチの交通データへの適用可能性」(スライド
       データ取得技術やシミュレーション技術の発展に伴い,両者を統合する「データ同化」が注目されている.データ同化とは実測データを用いてシミュレーションを改善することや,シミュレーションモデルによって欠損や観測不能な状態を推測することを可能にする.本発表では,データ同化の基礎理論を概説した上で,歩行者挙動分析や交通量変動分析への適用可能性について説明する.

Fuse
 

  • 16:15-16:45          羽藤英二(東京大学)
    「今,データに価値はあるか?」(スライド
       従前の交通データと情報技術を援用した詳細な行動データの統融合手法についてマルチスケールな大規模計算を前提とした評価システムを提示する.次にこうした観測蓄積技術と計算技術の進展を前提に,既存の道路交通センサス/大都市交通センサス/物資流動調査/PTの特性とその価値に着目して,経路-常時-質的データを前提にした蓄積型交通データプラットフォームの実現に向けた課題を整理したい.

Hato
 

パネルディスカッション

  • 16:45-17:55             「交通関連ビッグデータのこれから」

登壇者:  石田東生(筑波大学)
               井料隆雅(神戸大学)
               太田恒平(株式会社ナビタイムジャパン)
               塚田幸広(独立行政法人土木研究所)
モデレーター:藤原章正(広島大学)

Panel


  • 17:55-18:00          閉会の挨拶    羽藤英二(東京大学・小委員会幹事長)


■お問い合わせ先:小委員会事務局長 東京工業大学 福田大輔(fukuda[at mark 2577]plan.cv.titech.ac.jp )
   ([at mark 2577] を @に置き換えてください.)